プレスリリース

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2021年7月2日

WOWGRAM

透明導光板上にフルカラー3Dホログラム「WOWGRAM」を表示できる
新照明技術「WOWLight ~HoCODA~」を開発
非接触で入力できるタッチパネルへの応用も提案

 ~「3次元画像コンファレンス2021」学会にて発表~ 

株式会社アーティエンス・ラボ(代表取締役:白倉 明、本社:千葉県茂原市)は、透明導光板上にフルカラー3Dホログラム「WOWGRAM」を表示できる照明技術を開発しました。ガラスやアクリルなどの内部を全反射する光で再生するタイプのホログラムに対して、LEDアレイに対向し独自開発したホログラフィック偏向光学素子アレイ(HoCODA)を配置することで、端部加工などせず、コンパクトに明るい立体画像表示ができるようになりました。本技術は、3D画像コンファレンス(2021年7月1日~2日)にて学会発表しました。

 

 

弊社では、ホログラムの基本性能に関わる技術開発をしており、普及している反射型(フロントライティング)に加えて、導光板(ライトガイド)型でも高画質再生できる技術も開発してきました。この度、独自開発したホログラフィック偏向光学素子アレイ(HoCODA)とLEDアレイとを対向して導光板に近接配置させることにより、端部加工などを行わずにコンパクトに理想的な照明光を導光させることに成功しました。これにより、透明なガラスやアクリルなどに、普段はその透明度を邪魔せず、必要なときにだけ、空中に浮かび上がるフルカラー立体像や動く画像を表示することができるようになります。

 




本技術を活用すると、車載用計器表示パネルの前面保護ガラスに非常時にだけ警告表示をしたり、リアウィンドウに後続車両への情報表示を出したりできるようになる他、建物や車両等のガラスに広告・看板を表示したり、アミューズメント機器・ゲーム機器・家電の表示パネルを装飾したりすることもできるようになります。

さらに、応用例の一つとして、不特定多数の人が触る可能性のあるATMやセルフレジ、KIOSK端末などのタッチパネルに触らずに入力できる非接触UI(ユーザ・インターフェース)の需要が高まっていることを受けて、本研究成果を応用した入力UIの試作をおこないました。従来型の液晶モニター等の上に導光板型WOWGRAMを重ねることで、画面から浮かび上がった位置に空中像としてボタン等を表示できるようにしたものです。

弊社は、今後、さらに技術開発・用途開発を進め、カスタマイズしたWOWGRAM、ホログラフィック光学素子HoCODA、ご要望に応じて専用LEDアレイも含めてデバイスとして量産、各機器メーカー様へ供給していく計画です。

弊社は、「WOWGRAM」「WOWLIGHT」のホログラム技術を中心に、今後も様々な分野での市場開拓・技術開発を進め、お客様に高い満足感を持ってもらえる商品を継続的に市場導入していく予定です。

 

WOWGRAM


『WOWGRAM』とは、弊社が開発した、数秒間の動画データや3D画像データから印画されたホログラフィックステレオグラムです。ホログラフィックステレオグラムは、照明する光源との位置関係を固定した上で観察した場合、観察者の右目と左目とに違う画像が認識されること、さらに観察者が動くとその動きに応じて異なる画像が見えてくることから、立体像を認識できます。これは光の回折現象を利用しているためであり、記録された媒体と、光源と観察者の目とのいずれかが動いても異なる画像が見えることになります。

 

WOWLIGHT

 

『WOWGRAM』を照明する技術、及び、ライティング装置です。ホログラムは照明条件によって画質が大きく変わります。「WOWGRAM」の再生に最適なLED光源を採用し、発光波長バランス、光の指向性、明るさ、光源の照射角度、光源の駆動制御等を最適化したことで、環境に左右されず、ご覧いただくことができます。

 

お問い合わせ先

株式会社アーティエンス・ラボ
https://www.artience-lab.com/
TEL: 0475-36-3066 FAX: 0475-36-3068
E-mail: wowlight@artience-lab.com